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2015.03.10 議員活動

外から学び、内から変える~無所属議員の12年間のトライ~

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「2:6:2理論」と事務局の重要性
~会津若松市議会から学んだこと

 2009年1月の研修会で会津若松市議会の目黒章三郎さんに初めてお会いし、議会発で市民との意見交換会を複数の施設へ出向いて行っていると聞き、翌2月8日の朝には会津若松市の城西コミュニティセンターで行われた市民との意見交換会へ向かった。式次第には、①12月議会報告、②水道事業民間委託について、③議員活動とそのあり方について、④その他、とあった。
 その日のブログには「東村山では再開発事業しかり、公民館の有料化しかり、学校給食の民間委託化しかり…。政策形成段階から行政が市民に広く意見を求めたケースは皆無といってよい歴史が続いてきました。ましてや、議会がその意思決定をするために市民のもとへ出向き、意見に耳を傾けるなどということは想定さえされてきませんでした。時代は大きく変わりました」と書き記している。
 出迎えてくださった議会事務局の井島慎一さんとは、(大学が同窓であったこともあり)初対面にもかかわらず日付が替わるまで飲んで語った。「基本条例の制定も大変ですけれど、制定後1年目のサイクルを回すことが最も大事で大変です」という言葉は、まさに今年度の私を支えてくれた。
 そしてこのとき、目黒さんの「2:6:2理論」に出合った。「先頭を切る2を一緒にやろうという仲間を見つけること。次に真ん中の6をどう巻き込めるか。自分だけ頑張っている気になっていてもどうにもならないよ」という教えは、その後の私の基本姿勢と行動を大きく変えてくれた。井島さんの類いまれなる理論と実践は、議会の改良には主体的な事務局職員とチームとしての事務局の存在が不可欠であり、議員と事務局が切磋琢磨しながら取り組むことの重要性を脳裏に刻み込んでくれた。会議室で説明を受けるのではなく、議会が住民と向き合う最前線に伺ったことで得るものは本当に大きかった。

「変えよう!議会・東村山」始動

 2009年5月、ある会派が解散し、私を含めて3名のひとり者が生まれた。
 東村山市議会では長年、3名以上でなければ代表者会議も議会運営委員会も関わることができなかったので、千載一遇の機会と捉え、会派名「変えよう!議会・東村山」として届け出た。「スローガンみたいでおかしい。○○の会といった名称にすべき」、「我々が変えるべきは行政であり、議会を変えるという意味自体が不明」等と意見もされたが、笑顔で押し切ってスタート。私自身7年目にして初めて交渉会派の代表となり、常任委員長も経験した。
 協議の場では、それまでためてきたアイデアや思いを機会あるごとに提起。賛成vs反対だけでない選択肢が議論でき、別の結論や合意を得られることも少しずつ増えていった。しかし、それは議会運営上の問題や請願の扱い等であり、議案の修正まで持っていくことはできなかった。
 この時期、柔軟で懐の深い正副議長に恵まれたこともあって、議会改革への機運が醸成され、秋には議会運営委員会として会津若松市議会への視察がかない、目黒節を委員全員で拝聴する機会に恵まれた。
 当時、私は大きな一歩と捉えたのだが、昨春ある研修会で再会した目黒章三郎会津若松市議は、「数々の議会の視察を受けてきましたが、党派・会派間の隔たりや言い訳ばかり口にするのを聞いて、この市議会はダメだと思いました」と全員の前でご紹介くださった。「そんな東村山でもこれだけ大きく変わってきたのだから、どこの議会も諦めずに頑張っていただきたい」と続いた言葉には胸が熱くなった。
 改選直前の2011年2月、廣瀬克哉先生に講師をお願いし、「議会改革で市民生活はよくなる!?」と題し、市民とともに学ぶ講演会を開催。議会初の試みに、約150名の参加者で会場は埋まった。周知に当たっては超党派で駅頭に立ち、「私たちは東村山市議会です。ぜひご参加を」と代わる代わるにマイクを握った。最初はぎこちなく、呉越同舟の様子に通りがかった市民からは驚きの声も聞かれたが、「市民の前で一緒にやる」ことへの第一歩。議長の提案で「市民に開かれた市議会へ」ののぼり旗も急きょつくり上げた。歯車がかんで音を立ててゆっくり回り始めたことを感じた。

佐藤真和

この記事の著者

佐藤真和

東村山市議会議員 1963年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野外教育、保育等、子どもの現場に勤務後、2003年から現職、3期目。NPO法人多摩住民自治研究所理事、市民と議員の条例づくり交流会議運営委員、自治体学会会員、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク会員、ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟会員。

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